鶏もも肉を焼くと、いつも皮がべちゃっとしてしまう。家庭で料理をしていて、そう感じたことはないでしょうか。出張シェフとして数多くのご家庭のキッチンに立ってきましたが、皮パリのチキンステーキに特別な道具も高価な食材も必要ありません。必要なのは、たったひとつのコツだけです。
材料
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- 鶏もも肉
- お好みの野菜
- にんにく
- オリーブオイル
- 塩
- 黒こしょう
- バター
野菜は冷蔵庫にあるもので構いません。にんじん、ズッキーニ、パプリカ、きのこ類。火の通りにくいものは少し小さめに切っておくと扱いやすくなります。
作り方
1. 鶏もも肉に塩・黒こしょうをする
下味はシンプルに。焼く直前ではなく、少し置いてなじませます。これだけで肉の味がぼやけません。
2. 皮目を下にして、弱火でじっくり焼く
ここが最大のポイントです。フライパンに置いたら、動かさない。何度も返したり、位置をずらしたりすると、皮から出た脂が逃げてパリッと仕上がりません。
3. 重石をのせて、皮がパリパリになるまで焼く
上から重石をのせると、皮全体がフライパンに密着します。専用の道具がなくても、小さめの鍋や皿で代用できます。こんがりと色づいたら裏返し、火を通します。
4. 鶏肉を取り出し、同じフライパンで野菜とにんにくをソテーする
フライパンに残った肉汁と脂が、そのまま野菜の味付けになります。洗ってしまうのはもったいない。ここが一番おいしいところです。
5. 仕上げにバターを加え、盛り付けて完成
バターは最後に。香りを立たせるためのものなので、焦がさないよう火を弱めてから加えます。
なぜ「動かさない」だけで変わるのか
皮がパリッとするかどうかは、皮の水分がどれだけ抜けるかで決まります。
弱火でじっくり焼くと、皮の下の脂がゆっくり溶け出し、その脂で皮自身が揚げられるような状態になります。このとき肉を動かすと、せっかく溶け出した脂が流れ、フライパンとの接触も途切れてしまいます。
強火で一気に焼きたくなりますが、それでは皮が焦げるだけで中の水分は残ったまま。弱火・動かさない・重石の3つが揃うと、家庭のフライパンでもお店と同じ仕上がりになります。プロの味と家庭料理を分けているのは、火力でも道具でもなく、この待つ時間です。
一皿で完結するごちそうに
鶏もも肉は、家庭で最も手に入りやすい肉のひとつです。その一枚が、焼き方ひとつでメインディッシュに変わります。
野菜を同じフライパンで焼けば、洗い物も増えません。平日の夕食にも、来客のあるときにも使える一皿です。この焼き方をひとつ覚えておくと、「今日は何を作ろう」と迷う時間が確実に減ります。